
幼稚園児はまだまだお漏らししてしまうことも多い時期。幼稚園でお漏らししてしまうこともありますよね。
そんな時、
- 「そんなことを子どもに言ったの?」
- 「汚してしまった服がそのまま袋に入っていた」
など幼稚園の対応に疑問を抱くこともあるかもしれません。
幼稚園にどこまでの対応を求めてよいものなのか、なぜ先生はそのような対応をするのか、そして解決策についてお話しします。
幼稚園の先生にはお漏らしの対応はできない?
幼稚園ですから、年齢にもよりますがお漏らしは日常茶飯事。先生も慣れているでしょう。しかしその時の対応は園や先生によって様々です。
実は私は幼稚園教諭を目指していた時期があり、働いた経験はないものの何度か現場での実習やボランティア経験があります。
私が実際に園で見てきたお漏らしの原因と先生の対応について、いくつかのよくあるパターンごとにご紹介します。
全員でトイレに行ったばかり
幼稚園では決まった時間に全員トイレに行く習慣があるかと思います。「行きたい人は行ってらっしゃい」という園もあれば、「全員で並んでいきますよ」という園もあります。
このタイミングで必ず行きたければ行くように先生は促しているはずです。
中には長時間トイレに行っていない子や、早く遊びたい気持ちが勝ってしまいトイレに行かない子もいます。そのような子には「ちゃんと行った?ちゃんと出た?」と声掛けすることもよくあります。
そのときに「大丈夫、出た」と言ったにも関わらず実は行っていなくて、活動中に突然「トイレ!!」と言い出す子って意外と多いです。
もちろんまだ子どもですし、そんなこともあって当然ですが、先生も少ない人数で大勢の子どもたちの面倒を見ていますから、声を掛けたばかりなのにお散歩中や集団での活動などすぐにトイレに連れていけないタイミングでトイレに行きたがったり漏らしたりしてしまうと
「さっき言ったじゃない…」
と言ってしまうこともあるのかもしれません。
先生に言い出せなかった
まだ園での生活に慣れていない子や、慣れないトイレが怖い、恥ずかしい、みんなでお歌を歌っているときだったので言うタイミングが掴めなかったなど、先生に言おうと思ったのに間に合わなかったということもよくあるパターンです。
「全員でトイレに行くときに行かなかったから今行ったら怒られる」と思って言い出せない子も意外と多いです。
先生からすれば「早く言いなさい」と思い、
「なんで言わないの」
なんて声掛けをしてしまうこともあるのかもしれませんね。
遊びたい気持ちや恥ずかしさが勝ってしまう
遊びに夢中で漏らしてしまったり、お友達がたくさんいる中で漏らしてしまった場合、お漏らししてしまったことを先生に伝えなかったり、先生が気付いて対応しようとしても逃げたり拒否してしまう子もいます。
- 「今遊んでいるからあとで着替える」
- 「お友達にお漏らししてしまったことがバレると恥ずかしい」
- 「漏らしたから怒られるかも」
という気持ちが大きいのでしょうね。
そしてそのことに関して先生が注意しても、子どもは「お漏らししたことを怒られた」と捉えてしまうケースが多いです。
そこから先程お話しした、先生に怒られるからトイレに行きたいと言い出せないというパターンにもつながります。
- 「すぐに着替えさせてくれなかったの?」
- 「お漏らしは仕方ないことなのに怒るの?」
という親の疑問の裏にはこのような理由が隠れていることがあるのですね。
そこまでできない!幼稚園の先生のホンネ!?
子どもがお漏らしをしてしまった場合、きちんと着替えさせて、汚れてしまった服を洗って持ち帰らせ、きちんとフォローの言葉をかけるという対応が一番の理想ではありますが、幼稚園の先生にも色々な事情があるかもしれません。
いくつ目があっても足りない
幼稚園は一人担任の園も多く、先生は一人で20人近くの子どもたちをみなくてはなりません。
一人のお手洗いについて行けばその間残りの子どもたちから目を離してしまうことになる、かといってお手洗いに行く子を野放しにするわけにもいかないと、いくつ目があっても足りない状況です。
そんな状況で何時間も保育をしていますから、あまり完璧すぎる対応を求めるのは難しいかもしれません。
色々なことに追われている
保育を時間通りに進めるために、簡単には思い通りにいかない状況でありながら常に時間に追われて保育しています。
そして先生の仕事は保育だけではなく想像以上に多いです。筆者が実習の時、担任の先生に「園庭にメモを落としちゃったから拾っておいてくれる?」と頼まれたことがあります。落としたものをその場で拾う余裕すらなかったようです。
もちろん子どもたちの安全を第一に考えた上で、たくさんの仕事に追われています。
そして幼稚園教諭をしている筆者の友人の場合、汚してしまった服をきれいに洗って持たせようとしても、
先輩から
- 「そんなことまでしなくていい」
- 「うちの園はそこまでしてないから」
と言われてしまうと若い先生にはそれ以上どうにもできないのだそうです。
先生にもなにか事情があるのかもしれませんね。
子育て経験がない
子育ての経験がない先生の場合、先生の基準は学校で得た知識と現場での経験のみです。
実際に筆者も子どもを産む前は、幼稚園の保護者の方や街で見かけるママさんに対して「あんな言い方しなくてもいいのに」「私だったらこう対応する」なんてことを思っていました。
でも子育てってそんな思い通りにはいかないものですよね。
家できちんとお漏らし対策や声掛けをしていても園では何度もお漏らししてしまうなんてこともあって当然です。
でも、子育て経験がない先生は
- 「ちゃんと家でこうしてますか?」
- 「こんな風にしてみてください」
なんてことを悪気なく保護者に言ってしまうこともあるでしょう。
言われた保護者側は
- 「そんなこと言われなくたってちゃんとしてるわよ」
- 「お漏らしなんて子どもは悪くないでしょ?」
と思いますが、先生は自分の持っている知識を伝えようとしているだけかもしれません。
先生も保護者も歩み寄ることが大切
もちろん先生は保育のプロでありそれが仕事です。大切なお子様を預けるのですから、きちんと対応してもらいたいですよね。
「先生の事情なんて子どもには関係のないこと。プロである以上しっかりするべき」という意見もごもっともです。
先生の対応でお子様がとても傷ついている場合や、大きな事故につながるような対応だった場合はしっかり伝えるべきです。
ですがここまでお伝えしてきたように、お漏らしまでの経緯やお子様の反応、そして先生の事情など、先生の対応にも何か理由があるかもしれません。
先生も一人の人間なので、つい余裕のない言葉掛けをしてしまうこともあるでしょう。
お子様がお漏らしをしてしまった場合、その経緯やお子様の反応を先生に聞くようにしてみると良いです。
そこから先生の対応の理由や、子ども側の言い分が見えてきます。
もし先生の言葉掛けや対応に疑問を抱いた場合、
など、家で子どもにもきちんと話をしたことや先生へのフォローも伝えつつ、直してほしいところを伝えると当たり障りなく先生にお願いできるのではないでしょうか。
ママのフォローがいちばん!
先生のフォローももちろん大切ですが、子どもにとって一番なのは大好きなママの言葉です。
- 「お漏らしは悪いことではないのよ」
- 「明日からはこうしてみようね」
- 「そういう時はこうすればいいのよ」
とお子様に伝えてあげましょう。
大切なお子様を預ける幼稚園ですから、先生ともいい関係を築きながら納得のいく園生活を送れると良いですね。